私がサプライズプレゼントをした相手は、妻です。
当時の結婚５周年の記念日で、サプライズをしました。まだ子供はいなかったのですが楽しく暮らしていました。
季節は春。ようやく暖かさが増してきて、体感的にも過ごしやすい日々が続いていました。
実は彼女は冬の季節が好きで、とくに雪と雪だるまが大好き。冬の季節はよく雪だるまを作ってプレゼントしていました。
最初に付き合ったきっかけも、雪だるまでした。
ある雪の日、彼女に内緒で公園に雪だるまを作り、外から電話して公園の雪だるまを見に行くように促し、私はその場から離れて彼女が来るのを待ちました。
彼女に雪だるまの帽子の中にある手紙を見てもらいました。そこには「付き合ってください」と書きました。
彼女は私がどこにいるかわからないので、大きな声で「はい！」と回答。それを聞いて私が物陰から登場し、晴れて付き合うことになりました。
そして結婚５年目の記念日、私は海の見えるレストランの個室を予約し、彼女とのディナーを楽しみました。もともと彼女は美味しいご飯に目がなく、そのレストランも彼女の推薦により決定した経緯があります。
わたしはこのレストランにサプライズを用意しました。
前もって支配人と打ち合わせし、高さ３０ｃｍくらいの雪だるまを作ってくれるように要望。するとちゃんと期待に応えてくれました。
デザートの直後に用意してください、とお伝えしました。
そしてディナーが進み、デザートタイム。このとき、彼女がビックリしたような顔でこっちを見ていました。
どうしたの？と聞くと、「雪だるまがいる！季節外れの！！」と驚いた表情。
それには私もビックリ。確かに持ってこられたのは私の指定した雪だるまなのですが、デザートの前に持って来るのは事前の打ち合わせと違うので、失敗した、と思いました。
支配人が配膳に来て、私たちに説明します。
「こちらは、ご主人様からのご依頼の雪だるまでございます。」
頭に私の書いた手紙が差してあるのを見て、彼女はその時点で号泣。
そして支配人は私に、「ではご主人様、こちらをお外しください」と言いました。
？なんのことかわからなかったのですが、頭を外せ、と言っているようだったので、冷たい頭部を持ちあげると、なんと、氷でできた胴体部分が丸い器になっていて、その中にデザートが盛り付けられていたのです。
これには私も仰天しました。夫婦ともどもサプライズを楽しんだのです。彼女は終始泣きっぱなしで、すごく感動してくれたようで、とても印象に残る結婚記念日でした。